この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

あなたは知の巨人・松岡正剛を知っているか。日本の知性を代表する人物だ。「出版界、学界、政界、経済界など、知が関係するありとあらゆる場所に松岡氏の影響が及んでいる」「天才的な解釈者」と賛辞を惜しまないのは、元外務省主任分析官の佐藤優氏である。伝説の雑誌『遊』で一世を風靡し、近年増補された『情報の歴史21』はヤマザキマリ氏やいとうせいこう氏が推薦。古今東西の書籍をガイドする空前絶後の千夜千冊は1796夜を数える。
その松岡正剛がつくった学校がある。知る人ぞ知るイシス編集学校だ。松岡はなぜ半世紀以上にわたり、天才的な仕事を生み出せるのか。その秘密は「編集力」だ。松岡は断言する。「才能の8割は編集力です」
イシス編集学校は、編集力を身につけるオンラインスクールである。受講すると、稀代の編集者松岡が考案したエディトリアルエクササイズを体験し、アナロジカルな思考を鍛える。前法政大学総長で江戸文化研究者の田中優子氏は、イシスの[守][破][離]を修了し、「学校教育ができないことばかりを成し遂げた学校」と、この画期的な学習法に感嘆している。
イシスでは、遊ぶように学びを重ね、あなたの眠れる80%の能力を開花させるのだ。知識は一切不要、必要なのは好奇心。年2回開講の[守]基本コースは、締切間近。いま門を叩けば、セミの鳴くころ、しなやかな思考力とみずみずしい表現力を身につけたあなたに出会える。
■[守]基本コース 2022春講座
2022年4月25日(月)~2022年8月21日(日)[定常プラン]☆満席御礼
2022年5月23日(月)~2022年8月21日(日)[速修プラン]★募集中
▼申込:https://shop.eel.co.jp/products/detail/361
※4月19日現在、定常プランは満席となりました。現在お申し込みいただけるのは、プログラム内容はそのままに、高密度で稽古を行う[速修プラン]です。締切は5/16(月)ですが、定員に達し次第締め切らせていただきます。
■イシス編集学校とは
2006年6月、情報編集術を伝える学校としてインターネット上に開講。校長は松岡正剛。開講22年で編集コーチ850人を輩出し、同校プログラムを企業や大学、学校でも展開するほか、伝説の年表『情報の歴史』をはじめ、さまざまな編集プロジェクトを推進しています。
公式HP:http://es.isis.ne.jp(運営会社:編集工学研究所)
■[守]基本コースとは
イシスには[守][破][離]など編集力に応じたコースが用意されていますが、すべての基礎となるのが[守]です。この講座では、4ヶ月で、情報編集の基礎となる38の型を習得します。春、秋の年2回開講。受講生は、出版やメディアに関わる方のみならず、企業や組織ではたらく国内外のビジネスパーソンや教育関係者、そして、編集に触れたことのない小学4年生から88歳まで多士済々。
課題はすべてオンラインのテキストコミュニケーションで完結。スマホひとつあれば、日時にも場所にもとらわれない、自由なスタイルでの稽古が可能。それゆえ継続が難しい遠隔学習プログラムながら、修了率は破格の80%超え(2022年春現在)
▼詳細:https://es.isis.ne.jp/course/syu
梅澤奈央
編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで、講座のプロセスをメディア化するという開校以来20年手つかずだった難行を果たす。校長松岡正剛に「イシス初のジャーナリスト」と評された。
イシス編集学校メルマガ「編集ウメ子」配信中。
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。