【速報】第3回P1グランプリ、ふりかけが制す!【78感門】

2022/03/21(月)18:07
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激戦だった。「いままでのP1グランプリのなかで、いちばんいい3チーム」と校長松岡正剛は出場者をねぎらった。[破]の最後の稽古となるプランニング編集術を、全校にお披露目する「P1グランプリ」の終盤だった。

 

47[破]では、靴、マスク、ふりかけ、これらのアイテムをミュージアム化したプランがプレゼンで競った。結果は、3人の審査員のうち2票をあつめたふりかけミュージアムが優勝。

審査委員長三浦史朗は、「ふりかけという取るに足らないものに新たな価値づけしている」と選考理由を語った。小さきものに意味を見出す。これこそハイパーの体現である。

優勝した脈診カーソル教室学衆Mは、「いっしょに学んできた仲間たちとプランニングを詰めていくことは、脳みそを直接触られているようにさまざまな発想が湧いてきた」と喜んだ。

▲3チームと3人の審査員に全体講評をつたえる校長松岡正剛。

 

▲優勝決定数秒後、白いポスカを取り出し、その場で『松丸本舗主義』に教室名や名前をサインする校長松岡正剛。この記念品が学衆のもとへ贈られる。

 

▲なお、優勝チームの47[破]師範代華岡晃生(写真右)はその直後に開催された落冊市で3冊を16000円で落札。(坊主セット『ねじ式』『アゲインストポストモダニズム』『ライティングスペース』の3冊)予想をはるかに上回る最高落札額に本楼全体がどよめく。華岡は「P1でテンションがあがりまして。。」と頭をかいた。P1グランプリは経済効果をもたらすことが証明された。

 

写真:上杉公志、梅澤奈央

  • 梅澤奈央

    編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで、講座のプロセスをメディア化するという開校以来20年手つかずだった難行を果たす。校長松岡正剛に「イシス初のジャーナリスト」と評された。
    イシス編集学校メルマガ「編集ウメ子」配信中。

コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。