Don’t Stop Editing! 局長佐々木千佳のメッセージで、いよいよ開幕【78感門】

2022/03/20(日)13:26
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あのときも、山下洋輔のボレロだった。2020年5月30日、緊急事態宣言下に開催された44[破]伝習座のオープニングに校長松岡正剛が選んだのがこの曲だった。第78回感門之盟は、この曲にのせてコロナ禍を振り返る映像をプレイバックしながら始まった。

「リモートでも混じりあって、ルル3条を動かしまくって、あたりまえの世界を編集し続けてきました」

幕開けを担った局長佐々木千佳は、これまでの道のりを踏みしめるように語った。

 

今回の感門も、師範代と学衆が離ればなれになったまま。けれど、イシスは20年前からリモートだった。今日もZoomのむこうの学衆と、本楼にいる師範代が門を感じあう。

 

▲本楼には、千夜千冊エディションが一種合成されたレコードが飾られている。『方法生命』『仏漬け』『革命の電子』などなど。デザイナー穂積晴明の手によるこれらのあしらいにも要注目。

 

▼局長佐々木のファッション草子

「着物はもともとREMIX。リミックスを意識しすぎると野暮になるので」と正統派にまとめた局長佐々木千佳。履物屋を手伝っていたお母様のお見立てによる、由緒正しい甕覗色の結城の染に、街で見つけた黒地の羽織の取り合わせ。裾から襟元まで白の花が咲き乱れる。

 

 

写真:上杉公志

  • 梅澤奈央

    編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで、講座のプロセスをメディア化するという開校以来20年手つかずだった難行を果たす。校長松岡正剛に「イシス初のジャーナリスト」と評された。
    イシス編集学校メルマガ「編集ウメ子」配信中。

コメント

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山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。