ただいま撮影中【近畿大学ビブリオシアター】

2022/02/06(日)11:36
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ハイパーミュージアムといえば、東の角川武蔵野、西の近大ビブリオシアター。破学衆が本日22時の刻限目指し、プランニング稽古の猛追を尻目に、編工研スタッフは西に飛んだ。ハイパーミュージアムにふさわしい、ハイパーなプロモーション映像を作るためだ。

ディレクターコモリの野望を受け、ヨシムラ・ハシモトが汲み、地元スタッフとして加勢にあたるヨシハラ・フルヤ・ウメザワが、荷車を引きながら無人貸し切りのDONDENを駆け回る。

「キーブック、5冊あるはず」「いや、借りられてるわ」「ゴルゴ分厚いな」「吉村さん、『AKIRA』もない」「宇宙兄弟、どこ?」「これでMトピアは終わり?」「ドミトリーともきんす、あるはずやで」「逢沢りく、さっき見たんやけどどこいった」「あ、土田世紀の『俺節』はいいんだよ。この人は…」「これ読んだことある?」

撮影用にかき集めた100冊以上のマンガを、リストと照合しながらヨシムラが確認。本の山をまえにマンガ談義に花が咲く。いまからキトウがスチール撮影を始める。撮影は20時まで続く。

 

●近畿大学ビブリオシアター独自の本分類、近大INDEXとは?

https://act.kindai.ac.jp/kindai_index/

 

●「文学をマンガする」といえば、どんな本?

https://act.kindai.ac.jp/kindai_index/donden01/

 

▲お決まりのように黒尽くめの撮影スタッフ。インテリジェントトピアのまえでの密談。

 

▲「つぎ、マンガ漂流」「……劇画漂流ね」

読み間違いタイトルでもすぐに正解タイトルを挙げ、該当トピアを即答する熟練書店員のようなヨシムラ

 

▲棚へ本を取りに行くヨシムラの背中に「ひきだしにテラリウムも!」「あ、『地球へ』も!」と叫び、ヨシムラをこきつかってキーブックを仕分けするハシモト

 

▲ヨシハラは「マンガのスコア」連載中の「レジェンド50」の棚前にて作業中。公式HPのリストと突き合わせて、抜け漏れをチェック。無人のDONDENに、キーブックが静かに降り積もる。

 

▲松丸本舗を思わせる棚の文字は、ヨシムラの手書き。マンガの一節の抜書き。「ヨシムラさんにしては珍しく読める字ですね」(ハシモト談)

 

▲キトウの見つめるカメラの先には。これが数百冊分。

  • 梅澤奈央

    編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで、講座のプロセスをメディア化するという開校以来20年手つかずだった難行を果たす。校長松岡正剛に「イシス初のジャーナリスト」と評された。
    イシス編集学校メルマガ「編集ウメ子」配信中。

コメント

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山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。