未知との遭遇 編集ツアーへようこそ

2019/09/17(火)21:31
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 50年前の7月20日。この日、初めて人類は月面に降り立った。

 

 そして、50年後の2019年同日、7人の未入門者は初めて本楼に足を踏み入れた。といえばおおげさだが、本楼で開催されたエディットツアーは記念すべき日に肖り、「2019 : an edit odyssey -未知との遭遇‐」と銘打たれた。

 

 宇宙と編集には共通点がある。それは、どちらにも大いなる未知があり、知れば知るほどさらなる未知が待っているということだ。

 

 穂積晴明ナビゲーターは、宇宙空間を連想させる白と黒を基調としたスライドでレクチャーを進めていった。情報を収集する編集術では参加者に宇宙船の言い換えを促し、主演映画で宇宙人を演じたデビッド・ボウイを使って4つの編集思考素を例示した。

 

 次回ツアーは9月21日(土)14:00から開催する。以下のURLで申込を受付中。

https://es.isis.ne.jp/admission/experience

  • 米田奈穂

    編集的先達:穂村弘。滋賀県長浜出身で、伝統芸能を愛する大学図書館司書。教室名の「あやつり近江」は文楽と郷土からとられた。ワークショップの構成力に持ち前の論理構築力を発揮する。

コメント

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山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。