この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

多読ジムの名物冊師が”気になる読衆”にずばりインタビューする新企画「冊師が聞く」。
シリーズ第7回、ラストを飾るインタビュアーは田中むつみ冊師(スタジオしゅしゅ)。インタビューに答えるのは三冊筋プレスの記事でもおなじみの細田陽子さん。いよいよ多読ジムSeason07の申し込みが締切間近。多読ジムとはどんな講座なのか?
◆(sai)2 こと 細田陽子さん(スタジオしゅしゅ)◆
中野区に生まれ、武蔵野台地の自然に囲まれた田無市に育つ。現在は「蔵づくりの街並みと時の鐘」で知られる埼玉県川越市に在住。
2021年3月で地方公務員を無事勤めあげる。目下読書三昧の日々を送りつつ、コロナ明けの旅先を絶賛物色中とのこと。理想の旅は、「世界児童文学の聖地巡礼」。多読ジムには、(sai)2のスタジオ名で、season02春から継続参加中。本と旅と珈琲をこよなく愛する。写真は本楼での汁講で、目次読書の稽古の様子。(44時鐘連音教室)
Info
◉多読ジム season07・夏◉ 締切間近!!
∈START
2021年7月12日(月)
∈MENU
<1>ブッククエスト(BQ):ノンフィクションの名著
<2>エディション読み :『文明の奥と底』
<3>三冊筋プレス :笑う3冊
∈URL
田中むつみ
編集的先達:赤瀬川原平。アニメの声優、CMフォトの副編集長、女子大生にメディア情報学を教授していた経歴の持主。頷きの速さが通常の4倍速。野望は中高年のセカンドライフを再編集すること。
「わたしはMっ気のある滝の下の鯉です」 「わたしは導きを信じるサムライです」 「わたしは自由きままな野生馬です」 「わたしは鯛を釣り上げようとする悪そうなエビスです」 エディットツアー恒例の自己紹介ワーク […]
「今年こそ痩せる!」。 年頭の誓いは遠く春霞の中に消える。3ヵ月でペラペラになれるはずの英会話教室は3週間で離脱する。気づけば12月。今年も24日の予定は真っ白。意志力が弱いのか。継続力が足りないのか。決断力が鈍いの […]
「感門之盟の季節がやってきました」。2019年8月5日、学林局の八田英子律師から感門団ラウンジにメールが届いた。感門之盟をサポートする感門団の招集は年に2回。半年ぶりの招集になる。 9月7日の第70回感門之盟は、43 […]
「もてなし」「しつらい」「ふるまい」。日本のホスピタリティの三位一体である。 講座の修了式である感門之盟を裏で支える感門団。団員たちは感門之盟ごとに、松岡校長が名づけたチームに分かれてロールを担う。その名づけに「もて […]
コメント
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。