この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

【Q.受講のきっかけは?】
私がやっている洋装店に、息子(小桝裕己(44[守]師範代))がエディットツアーのフライヤーを貼っていったことです。
息子がイシス編集学校の講座を受講していることはその前から知っていましたが、自分には縁のないものと思っていたので詳しく話を聞いてはいませんでした。ですが、フライヤーに「『編集術』はありとあらゆる課題・問題に活かせるものです」と書いてあったのを読み、「もしかしたら今自分が抱えている課題にも役立つかもしれない」と興味が湧きました。
特に9月の講師をする予定だったセミナーの原稿づくりに活かせることを期待して、申込をすることにしました。
【Q.エディットツアーを通じて得たこと、学んだこと、新しい発見はありましたか?】
ワークを通じて、物事を多面的に見ることを学ぶことができたように思います。
最初のワークでは、お菓子にたとえて自己紹介するために、自分自身にどんな特徴があるかいくつも考えました。普段自分を多方面から見る機会がなかったので、とても新鮮でした。
広島の魅力をあげて、新しいキャッチコピーを作るグループワークでは、参加者一人ひとりが全く違う着眼点を持っていることが感じられたのが面白かったです。複数人が集めた情報を持ち寄ることで、自分一人では思いつかなかったようなキャッチコピーを作ることができました。
自分一人で考えているとどうしても凝り固まってしまうけれど、他の視点を持ち込むことで可能性が広がると感じました。
【Q.今後にどう活かしたいですか?】
9月のセミナーでは、普段の自分とは異なる視点で集めた情報を組み合わせてみることを意識したところ、なかなか評判が良かったです! 今後も人前で話す機会が定期的にありそうなので、発表内容を組み立てるのに活かしたいと思います。
また、近々予定しているお店のリニューアルをお知らせするフライヤーづくりなどにも活かせそうです。
浦澤美穂
編集的先達:増田こうすけ。メガネの奥の美少女。イシスの萌えっ娘ミポリン。マンガ、IT、マラソンが趣味。イシス婚で嫁いだ広島で、目下中国地方イシスネットワークをぷるるん計画中。
8月某日、浦澤美穂は悩んでいた。 イシス子どもフィールド発行のZINE「あそぼん」に寄せる原稿のテーマを過去に作ろうとして頓挫したカードゲーム「お料理ポーカー」に決めたものの、どう展開して、オチをつけるか決 […]
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海辺の町の編集かあさん vol. 4 2歳のディープラーニング
「子どもにこそ編集を!」 イシス編集学校の宿願をともにする編集かあさん(たまにとうさん)たちが、 「編集×子ども」「編集×子育て」を我が子を間近にした視点から語る。 子ども編集ワークの蔵出しから、子育てお悩みQ&Aま […]
海辺の町の編集かあさん vol. 3 Namae wo Oshieru
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コメント
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。