45[破]開講!まずは「セルフプロフィール」から

2020/10/20(火)21:20
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 正午に教室のカギが開く。3名の学衆が相次いで編集稽古00番:セルフプロフィールの回答を投じた。タイムスタンプは、雑品屋クロス教室Oさん12時55分、東方パエーリャ教室Tさん13時00分、語りなザナドゥ教室Mさん13時05分。

 やっぱり[破]はちがうな、と感じるくらいの手間がかかるお題なのだが、このスピードは見事。45[破]の韋駄天として名を馳せるであろう。


 10月19日(月)に45[破]が開講した。
 感門之盟での出世魚教室名発表では9教室だったが、その後、天野陽子師範代(分針タンブール教室)が加わり、10教室での開講と相なった。

 

 [破]の最初のお題00番は、自己紹介である。このお題は、[破]バージョンの「たくさんの私」といえる。自分のことを語るようだが、実は好きな人物のことだったり、幼いころに目にした光景だったり、千夜千冊つまり校長とのインタースコアだったりする。

 

 イシスでは何度も自己紹介を求める。そのたびに自分と世界に新たなつながりを見出し、自分の範囲を広げてもらいたいのだ。自己紹介はいくらでも創ってよいのである。[破]のはじめに、おさな心のB(ベース)、憧れのT(ターゲット)をさまざまに想起して、P(プロフィール)を動かしてみる。
 この00番のような問いこそが、想像力を起動する秘訣なのだ。

  • 原田淳子

    編集的先達:若桑みどり。姿勢が良すぎる、筋が通りすぎている破二代目学匠。優雅な音楽や舞台には恋慕を、高貴な文章や言葉に敬意を。かつて仕事で世にでる新刊すべてに目を通していた言語明晰な編集目利き。

コメント

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山田細香

2025-06-10

 この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
 建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

山田細香

2025-06-10

 藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。

堀江純一

2025-06-06

音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。