この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

エディットツアースペシャル(以下、ETS)福島のテーマは「セレンディピティな編集術」。会場の郡山市民交流プラザ第一会議室には、飛び入り参加の2名を加え、14名が集った。主宰の鈴木康代は43[守]学匠である。
ETSを企画し、全国展開へと導いた鈴木は「福島を元気に」を旗印に日ごろ福島県内を飛び回る。まさにその御膝元での開催とあって、安達太良山より気高く、阿武隈川よりも流麗に情熱を注いだ。
当日は地元の小学校の教頭先生、山形大学の学生、農家、郡山への転勤族など参加者は多彩な顔触れ。自己紹介ワークの「おかしなわたし」からスタートし、「目次読書法」を挟んで、さらにメインの「福島をカタル」へと展開していく。
池澤祐子
編集的先達:エディット・ピアフ。21守破エディット・ピラフ教室師範代で、ステージネーム アラ♪ピラフと名乗るシャンソン歌うたい師範。松丸本舗エディターのあと児童指導員に転身。子どもにイッケと親しまれる。登場はいつも「ボンジュール♪~」。
マダム池澤の汁ヴ・プレ♪ レンオンハルモニア狂想曲 44[守]
「トレモロ―ン♪」とハルモニアする鐘の音。2020年2月2日(日)、編集工学研究所の学林堂にて細田陽子師範代(時鐘連音教室)と、橋本高志師範代(事代ハルモニア教室)の合同汁講が行われた。 細田 […]
【特集】ETS群島リレー13@福島 水も滴(したた)るいい故郷
今夏のエディットツアースペシャルを牽引し、郡山開催を主宰したのは鈴木康代([守]学匠)。郡山会場でも全体進行を指揮した。 サブロールで場をしつらえ、テーブルコーチとナビゲーターを務めたのは、42[守]師 […]
コメント
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。