この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。

20年前から、とっくにイシスはリアルーオンラインだった。
鈴木康代学匠の「エディットツアーで全国を制覇したい」の一声と全国の師範・師範代ではじまったエディットツアースペシャル(ETS)。
2019年夏に開始したエディットツアースペシャル(ETS)イメージデザイン
感門之盟の二日目は、佐々木局長と康代学匠がこの夏のオンラインETS紹介とともに、編集を続ける「編集遊牧民」ともいえる4拠点を中継した。
1.未知奥連(東北・仙台)
イシス編集学校と20年をともにしてきた森由佳師範は仙台の定禅寺通から。
「この20年で編集学校からたくさんのものを受け取ってきました。これからもお返しをつづけていきたいと思います」
菅野師範代・葛西師範代が手にしているのは校長による直筆の書。
20周年感門にあたり各地のイシス編集学校の支所へ贈られた。
「特に『連』が連なっているのがみちのくらしい。個性が強いメンバーがそれぞれいきいきできるようになりたい」
2.曼名伽組(中部・名古屋)
つづいては名古屋から。曼名伽組二代目組長で面影座を主宰する小島信吾組長。
「面影座でイシス編集学校で学んだことを実践している。今までとは違う時空をこえた編集の場所にしていきたい」
感門の真ん中にかかれた「曼名伽組」の書。左にはイシス婚の奥様も登場。
「夏のエディットツアーでは、名古屋ならではの方法『やつし』をテーマに取り組みました。
そうすると、感門之盟もテレビのやつしにみえたり、あらゆるところにやつしが散りばめられていると気づく。
日本の方法の場の役割も担っていきたい」
3.九天玄氣組(九州・大分)
中野組長と九天玄氣組の面々が耶馬渓から中継。
「これまで九州参座をやってきたが、去年からそれぞれのらしさをより引き出せるような場づくりに試みている。
夏のETSでは、大分では7人のナビゲーター仕立て、熊本では外部ゲストを招くことで、それぞれの地域性がますます拡張してきた」
4.近畿大学(関西・大阪)
トリは近畿大学のアカデミックシアターのエントランスから。
橋本参丞のナビで、メンバーが続々と登場する。
ふくよ師範(左)・山根師範(右)
小路師範(左)と野嶋師範(左から2番目)が加わる
午後の近大DONDENコーナーのダブル司会を担当する川野師範(左)と山田師範代(左から2番目)
最後はイシスで稽古を続ける近畿大学の川添さんも登場。
舞台裏が気になる方はこちらをどうぞ↓
>>舞台裏は背広とマグロ ミメロギアの近大中継 /感門day2オープニング
康代学匠「まだまだ未踏の地があります。秋田、山口、佐賀などなど。ご覧のみなさんの参加、お待ちしています!」
上杉公志
編集的先達:パウル・ヒンデミット。前衛音楽の作編曲家で、感門のBGMも手がける。誠実が服をきたような人柄でMr.Honestyと呼ばれる。イシスを代表する細マッチョでトライアスロン出場を目指す。エディスト編集部メンバー。
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2025-06-10
この日、セイゴオはどこから私達を見つめてくれていただろう。活け花の隙間、本楼の桟敷、編工研の屋根の上、地上15m付近の鳥の背中。低い所か、高い所か、感じ方は人それぞれだろうけど、霊魂がどこに遍在しているかを考えることと、建築物の高さは深く関係している。
建築家・藤森照信はいろんな高さに茶室を造ってきた。山から伐り出した栗の木を柱にした《高過庵》の躙口は地上6m。その隣には地面に埋まった竪穴式の《低過庵》がある。この「高過ぎ」「低過ぎ」と言えるその基準は何なのか。
2025-06-10
藤森は人間の生と死のプロセスをノートに書きつけ、霊がどこに行くかをずっと考えてきた。そして人間が死ぬ場所としてドンピシャの高さを見つけ出している。それが檜の1本柱の上に建つ地上4mの《徹》だ。春になると満開の桜の中に茶室が浮かび上がる。桜は死を連想させる。この高さの絶妙さを目の当たりにすると、美しさだけでなく恐怖さえも感じてしまうのだ。
2025-06-06
音夜會の予習には『愛は愛とて何になる』(小学館)が是非ともおススメ。松岡校長も寄稿しています。
さらに、あがた森魚さんの映画監督第一作「僕は天使ぢゃないよ」は、なかなかの怪作なのでご興味のある方は是非どうぞ。
監督・脚本・主演・歌唱あがた森魚で、他にも横尾忠則、大瀧詠一、緑魔子、桃井かおり、山本コウタロー、泉谷しげる、鈴木慶一などなど無駄に豪華キャストなのに、なぜかヒロイン役が一般人(たぶん...)で、びっくりするほどのセリフ棒読み。さすがにこれはダメだろうと思いながら観ているうちに、だんだんこの子がいい感じに見えてくるから不思議。あがたさんの「愛の理想形」を結晶化させたような作品です。